子供のやる気を奪ってしまう親の声掛け

子供がやる気をなくす声掛け

子供の成長を願うあまり、つい焦ってしまい、「早くしなさい」「◯◯はやったの？」「どうして◯◯しないの！」といった声掛けをしてしまうことはありませんか。これらの言葉は、一見子供を励ましているように思えますが、実際には逆効果になることが多いです。

やる気を出せない理由

では、なぜこのような声掛けが子供のやる気を失わせてしまうのでしょうか。主な理由として、子供は強制されることを好まず、自主性を持っているため反発心が生まれやすいことが挙げられます。また、子供には子供のスピードがあり、大人の感覚で「早く」と言っても、子供にとっては適切なペースかもしれません。そして、「○○はやったの？」という質問は具体性に欠け、子供を混乱させる可能性があります。

具体的にどのような関わり方がベスト？

では、子供のやる気を引き出し、自信を高める関わり方とはどのようなものでしょうか。まず、結果ではなくその過程の努力をほめることが大切です。たとえば、お絵かきをしている子供に対して、「上手に描けたね」と結果だけを褒めるのではなく、「一生懸命描いていたね。色んな色を使って楽しそう」というように、取り組む姿勢や過程を認めることが効果的です。このような声かけにより、子供は活動自体を楽しみ、努力することの大切さを学んでいきます。
また、具体的にフィードバックすることも重要です。「良くできたね」という漠然とした褒め方よりも、「この部分の色の塗り方がとてもきれいだね」など、具体的に良かった点を伝えましょう。
子供の自己決定感を尊重することも大切です。親としては、上手くいくように自分が決定権を持ちがちですが、そこはグッと我慢してください。「これをしなさい」ではなく、「これとこれ、どちらをする？」と選択肢を与えることで、子供の自主性を育てることができます。
もし、できないことがあり子供にとっての壁があるなら、スモールステップで少しずつ「できる」を増やしていけるようサポートしましょう。その場合、小さくても成功したら思いっきり祝うと効果的です。些細な進歩でも、その成長を大いに喜び、笑顔で祝福しましょう。これにより、子供は自信を持ち、さらなる挑戦への意欲が湧きます。
そして、失敗を次の成長の機会と捉えることも重要です。失敗を叱るのではなく、「次はどうすればもっと上手くいくかな？」と一緒に考えることで、失敗を恐れない姿勢を育てることができます。
前述したとおり、子供のペースを尊重することも忘れてはいけません。「急いで」ではなく、「自分のペースで頑張ろうね」と声をかけ、子供のリズムを大切にしましょう。また、指示が曖昧だと、子供は混乱するかもしれません。たとえば、「片付けなさい」ではなく、「おもちゃを箱に入れよう」など、具体的に何をすべきかを伝えることで、子供は行動しやすくなるものです。
あとは、ポジティブな言葉遣いを心がけることが大切です。「だめ」「できない」といったネガティブな言葉ではなく、「こうするともっと良くなるよ」など、前向きな表現を使うことで、子供のやる気を引き出すことができます。子育ては長い道のりです。完璧を求めるのではなく、少しずつ改善していく姿勢が欠かせません。子供の気持ちに寄り添い、その成長を温かく見守ることで、子供は自信を持ち、やる気に満ちた素晴らしい人間に成長していくでしょう。くれぐれも、子供のやる気をなくすような関わり方はしないように注意してください。